中小企業診断士一次試験|本番3か月前から合格するまでの過去問・模試の得点推移

中小企業診断士一次試験の約3か月前。GWに受けたL社の公開模試で、私の得点は386点でした。

合格ラインの420点には34点届かず、7科目のうち60点以上だったのは経済学・経済政策と運営管理の2科目だけ。得意科目にしたかった財務・会計も44点でした。

当時は普通に仕事をしながら独学で中小企業診断士を目指していました。

GWには6時間、8時間、7時間、9時間と勉強した日もありました。

それだけ勉強した直後の模試だったので、「これだけやったのに386点か……」という気持ちはありました。

ただ、今になって振り返ると、この386点は一次試験合格に向けた大きな転機でした。

私はこの後、教材を総入れ替えしたわけでも、特別な勉強法に変えたわけでもありません。基本は、過去問を解く、間違えた問題を確認する、もう一度解く。その繰り返しでした。

この記事では、当時の過去問・模試の得点を時系列で並べ、数字の動きと当時の勉強記録の両方から、本番498点までどのように仕上がっていったのかを振り返ります。

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過去問・模試の得点推移

まずは、当時残していた得点記録です。点数だけを見るのではなく、どの時期に、どの科目が崩れ、どのように底上げされていったのかを見ると、一次試験の仕上がり方がよく分かります。

実施時期問題・模試経済財務経営運営法務情報中小合計
3/9~3/19H27過去問64846358766855468
3/27~4/28H28過去問72765962253658388
4/23~4/29H26過去問76727065596881491
5/1~5/19H25過去問40716671736069450
5/4~5/5L社模試76445462524454386
5/20~5/27H24過去問84766578607659498
5/30~6/27H28・2回目76806561607681499
6/13~6/15L社ファイナル模試72685953408061433
6/22~6/24T社模試80644463606054425
6/28~7/6L社模試・2回目76727578928471548
7/8~7/11H27・2回目76966376807264527
7/12~7/14H26・2回目88647085777278534
7/14~7/19H25・2回目56807875927671528
7/14~7/18LECファイナル模試・2回目96728077808069554
7/23~7/28TAC模試・2回目80886083686063502

※60点未満を太字にしています。

図1 3月から直前期までの過去問・模試の合計点推移

得点推移を振り返ると、決して右肩上がりではなかった

このグラフを改めて見ると、一番面白いのは点数がきれいな右肩上がりではないことです。

5月のL社模試は386点。その後、H24過去問で498点、H28過去問2回目で499点まで上がりました。これだけ見ると、「模試で失敗して、その後すぐ実力が伸びた」ようにも見えます。

しかし、6月のL社ファイナルは433点、T社模試は425点。合格ラインには届いているものの、決して余裕のある点数ではありませんでした。

T社模試では企業経営理論44点、中小企業経営・政策54点。L社ファイナルでは経営法務40点。試験まで約1か月半という時期でも、「本番で本当に合格できるだろうか」という状態でした。

そこからさらに過去問と模試を繰り返し、7月に入ると500点台を取る回が増えてきました。

一度解いた問題も多いので、そのまま本番の実力だとは考えていませんでした。それでも、間違えた問題を解けるようになっている、以前より迷わず答えられる、極端に崩れる科目が減っている、という感覚はありました。

今振り返ると、点数が急激に伸びたというより、7科目全体の「穴」が少しずつ埋まっていった、という表現の方が近いと思います。

5月のL社模試386点。7科目中5科目が60点未満

5月4~5日のL社模試は、経済学76点、財務・会計44点、企業経営理論54点、運営管理62点、経営法務52点、経営情報システム44点、中小企業経営・政策54点。合計386点でした。

7科目中5科目が60点未満。しかも財務・会計と情報システムは44点で、足切りの40点にも近い点数です。GWにはかなり勉強していたので、正直へこみました。

ただ、この模試を受けたことで、自宅や図書館で過去問を解いているだけでは分からなかった弱点が見えてきました。

模試で初めて分かった「時間が足りない」

模試で一番衝撃だったのは、点数以上に「全然時間が足りない」ことでした。

財務・会計では、一つの計算に戸惑うだけで時間がどんどん過ぎます。

企業経営理論では、長い選択肢を二つまで絞ってから迷っているうちに時間がなくなります。

専門学校の教室では周りの鉛筆の音や、他の受験生が解き終わった雰囲気も伝わり、時計を見るたびに焦りました。

この経験から、本番に向けて「知っているか」だけではなく、「制限時間内に得点できるか」を意識するようになりました。

386点のあとに変えたこと

1.全く分からない問題は飛ばす

一次試験は100点を取る試験ではありません。分からない一問に何分も使い、そのせいで後ろにある解ける問題を落とす方がもったいない。そこで、取れる問題を確実に取ることを意識するようになりました。

2.「なんとなく分かる」を減らす

普段なら「聞いたことがある」「見れば分かる」と思う用語でも、4択にされると迷います。

そこで単語帳なども使い、見れば分かる知識ではなく、自分の頭から答えを出せる知識を増やすようにしました。

3.過去問を時間を測って解く

財務・会計44点で、知識があることと試験時間内に正解できることは別だと痛感しました。

分からない問題で止まらない、計算に時間をかけすぎない、最後まで一度解き切る。こうした練習を本番まで続けました。

ただし、勉強方法そのものは大きく変えなかった

386点を取ったあと、「今までの勉強方法ではダメだ」と教材を全部変えたり、新しい勉強法に飛びついたりしたわけではありません。

基本的には、それまでと同じように問題集と過去問を繰り返しました。今振り返ると、386点は「勉強方法が間違っていた」という結果ではなく、「まだ仕上がっていなかった」という結果だったのだと思います。

点数が悪いと別の参考書や勉強法を探したくなります。でも私の場合は、やるべき問題を繰り返して、理解できていない部分を一つずつ減らしていく方が合っていました。

科目別に見ると、得意科目でも崩れ、苦手科目は繰り返しで底上げできた

図2 15回分の演習における科目別平均点と最低~最高点

15回分を平均すると、経済学74.1点、財務・会計73.8点と、この2科目は全体としては得点源でした。

ただし、経済学は40点、財務・会計は44点まで落ちた回があります。「得意科目だから大丈夫」とは言えませんでした。

一方、経営法務は最低25点、情報システムは最低36点。かなり厳しいスタートでしたが、繰り返し学習によって法務は92点、情報は84点まで取れる回が出てきました。

苦手科目を捨てずに底上げしたことが、7科目一括合格につながったと思います。

企業経営理論は平均64.7点で、最低44点、最高80点。大きく伸びるというより、最終的には60点台を中心にまとめる科目になりました。

すべての科目を得意科目にする必要はなく、科目ごとの役割を作ることが大切だったと感じます。

苦手だった経営情報システムは36点から76点へ

3月にH28過去問を解いたとき、経営情報システムは36点。足切り点未満でした。「これでは他でどれだけ貯金してもダメだ」と思いました。

そこで問題集を3周し、過去問も繰り返しました。約2か月後に同じH28過去問を解くと76点。もちろん同じ問題なので、実力が40点分上がったと単純には言えません。

それでも、以前は分からなかった問題が分かるようになったことは確かです。苦手だからこそ繰り返す。この経験はかなり自信になりました。

得意だった経済学でも40点。油断できなかった

H25過去問の経済学では40点を取りました。経済学は大学でも勉強しており、それまでの過去問でも比較的点数が取れていたので、自分の中では安心していた科目です。

ところが40点。「得意、余裕じゃんと思ってたけど、いろいろとうろ覚えなのが発覚してしまった」と当時の記録に残しています。

この経験で、得意科目だから大丈夫とは考えなくなりました。本番では経済学80点。最終的には得点源にできましたが、そこまでには得意科目の取りこぼしも繰り返しています。

科目合格ではなく、最初から7科目すべてを取りにいった

私が一次試験の勉強で良かったと思っていることの一つが、科目合格を目標にしなかったことです。

中小企業診断士一次試験には科目合格制度があります。「今年はこの3科目、残りは来年」という受け方もできます。もちろん、それが合う人もいると思います。

ただ、私は最初から1回の一次試験で7科目全部を合格することを目標にしていました。だから、情報システム36点でも、経営法務25点でも、その科目を捨てませんでした。

目指したのは、すべての科目で80点を取ることではありません。得意科目で点数を稼ぐ。苦手科目は足切りを避ける。そして7科目全体で420点を超える。この形です。

6月になっても433点、425点。まだ安定していなかった

得点推移で重要なのは、5月の386点からすぐに500点台になったわけではないことです。

6月のL社ファイナルは433点、その約1週間後のT社模試は425点。合格ラインは超えていますが、かなりギリギリです。

過去問では点数が上がっている。でも初見の模試では思うように取れない。6月になっても「本当に大丈夫かな」という気持ちは残っていました。

7月になって、ようやく500点台が続くようになった

  • L社模試・2回目 548点
  • H27・2回目 527点
  • H26・2回目 534点
  • H25・2回目 528点
  • L社ファイナル模試・2回目 554点
  • T社模試・2回目 502点

7月に入ると、500点台を取る回が増えてきました。ただし、2回目に解いた問題です。そのため、「500点を超えたから本番も大丈夫」とは考えていませんでした。

それでも、3月、4月と比べると明らかな変化がありました。以前のように、法務25点、情報36点、経済40点と一科目が大きく崩れる回が減っていたことです。

これが、7科目全体が仕上がってきた状態だったのだと思います。

同じ498点でも、5月と本番では意味が違った

この得点表を見ていて、もう一つ面白い点があります。5月のH24過去問ですでに498点を取っています。そして本番も498点でした。

数字だけを見れば、「5月と本番で同じ点数。それほど伸びていない」とも見えます。でも、中身は違いました。

5月頃は、別の年度では法務25点、情報36点、経済40点など、一科目が大きく崩れる危険がありました。模試でも386点まで落ちています。

それに対して本番は、経済80点、財務80点、企業経営67点、運営69点、法務68点、情報76点、中小企業経営・政策58点。60点未満は1科目だけで、足切りの40点を大きく上回り、7科目全体で安定して点を積み上げることができました。

同じ498点でも、5月の「うまくはまった498点」と、本番の「大崩れしない498点」では意味が違ったと感じています。

そして本番498点

科目本試験
経済学・経済政策80点
財務・会計80点
企業経営理論67点
運営管理69点
経営法務68点
経営情報システム76点
中小企業経営・政策58点
合計498点

一次試験終了直後は、「二日間やりきった」「どの科目も知らない問題が沢山出てた」「どうなんだろう」と記録しています。「絶対受かった」という手応えではありませんでした。

翌日、自己採点すると498点。5月のL社模試386点から見れば112点上がっています。

ただ、自分では「3か月で一気に112点伸ばした」という感覚はありません。

分からなかった問題を一つ解けるようにする。

曖昧だった知識を一つ覚える。

苦手科目を少しずつ60点に近づける。

それを繰り返していたら、最終的に498点になった。そんな感覚です。

私が本番まで仕上げられた理由を自己分析してみる

1.386点で実力不足を受け入れた

GWにはかなり勉強していたので386点はショックでした。それでも、「これだけ勉強したのだから本当はもっとできるはず」と考えるのではなく、今の実力が出た結果として受け止めました。

模試は本番ではありません。本番までに直せばいい。386点だったことで、残り3か月に危機感を持てました。

2.新しい教材に逃げず、過去問を繰り返した

点数が悪いと新しい参考書や勉強法を探したくなります。でも私は、基本的にはそれまで使っていた問題集と過去問を繰り返しました。結果として、それが良かったと思います。

3.苦手科目を捨てなかった

情報システム36点、経営法務25点。それでも科目合格狙いに切り替えず、7科目すべてを合格させるつもりで勉強しました。

苦手科目を50~60点台に持っていくだけでも、全体の得点は大きく変わります。

4.得意科目でしっかり貯金した

苦手科目を全部80点にする必要はありません。私は経済学と財務・会計を得点源にしたいと考えていました。

本番では両方80点。この2科目で貯金を作ることができました。

5.点数が上下しても、勉強方法をコロコロ変えなかった

386点、498点、499点、433点、425点、548点。一直線ではありません。

一回の点数だけで勉強法の良し悪しを判断せず、間違えた問題を次に解けるようにすることを続けました。

まとめ|点数の上下より、7科目全体の穴を減らす

私の一次試験の得点推移は、きれいな右肩上がりではありませんでした。

5月のL社模試は386点。6月になっても433点、425点。ところが7月には500点台が続くようになり、本番では498点で合格しました。

この経験から感じるのは、模試の一回の点数だけで「もう無理」「もう大丈夫」と判断しない方がいいということです。

点数に一喜一憂しすぎるより、間違えた問題を一つずつ減らす。苦手科目を捨てない。得意科目は得点源にする。そして7科目全体で合格点を取りにいく。

今振り返ると、私がやっていたのは「点数を一気に伸ばすこと」ではなく、「大崩れする穴を一つずつ減らすこと」だったのだと思います。

模試や過去問の点数は、あくまで途中の点数です。

本番までに、間違えた問題を一つずつ自分の得点に変えていけば、結果は変えられると思います。

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