公務員に簿記って必要?簿記3級がじわじわ効いてくる3つの理由を解説!

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公務員のみなさん、普段の仕事で「簿記が分かればな…」なんて思うこと、ありますか?

正直ないって方も多いですよね。

でも今、公務員でも「簿記知識」がじわじわ効いてくる時代なんです。

「公務員に簿記?」って思うけど、意外と役立つ場面が多い!

地方自治体の会計は基本的に単式簿記で、「お金が入った、出た」といった現金の動きに焦点をあてたもの。

予算の使用状況を明確に表示でき、現金の収支を厳密に管理できます。

そのため企業が採用する複式簿記にはなじみがない地方公務員の方も多いのではないでしょうか?

それでも、官民連携など民との仕事が増えている昨今、公務員でも複式簿記の企業会計の知識の必要性が高まってきています。

私も役所に入ってから15年くらい複式簿記が分からないまま過ごしていましたが、業務上必要に迫られて日商簿記3級を取得しましたので、私の体験を紹介します。

私が日商簿記3級をとったきっかけ

水道課業務係で水道企業会計に携わることになったのがきっかけです。

4月に異動してから、「資本的支出と収益的支出」、「利益剰余金」、「流動資産と固定資産」など、それまでの仕事ではなじみのない言葉と数字ばかり。

仕事だけでは対応できないと思い、とりあえず読み易そうなテキストを買ってきて、6月から簿記3級の勉強をすることにしました。

仕事が終わってから自宅でコツコツと勉強を続け、11月の試験で合格することができました。

私が実際に使ったテキスト+問題集です。

親しみやすいキャラクターのゴエモン君と一緒に学んでいきます。


公務員が簿記を勉強するメリット3つ

①役所のさまざまな業務に役立つ

私が所属していた地方自治体では水道事業のほか、下水道事業、駐車場事業の公営企業会計がありました。

公営企業会計の予算、決算では一般会計とは別に議会の議決が必要になり、職員に詳しい説明責任が要求される場合があります。

それぞれの地方自治体でも公営企業会計を採用する部署が複数ありますので、部署横断的に簿記の知識があると有利といえます。

私自身はその後の部署で、指定管理者制度で施設を管理する担当も経験しました。

指定管理者制度では、毎年度、管理業務の実施状況、利用料金収入と管理に要した経費の収支状況などの報告が提出されます。

適切に管理されているか見極めるにも会計の知識が必要でした。

また、新しく建て替える公共施設をPFI方式で実施することを検討する担当にもなりました。

所属する自治体では当時はPFI方式を経験した職員が誰もいなかったため、ゼロからのスタートでした。

PFI方式では民間事業者の事業期間中のキャッシュフロー、必要とされる資本コストの程度、プロジェクトファイナンスによる資金調達手法等、様々な要素を考慮のうえ運営権を設定する必要があり、簿記の知識が役に立ったと実感しています。

キャッシュフローやプロジェクトファイナンスを考える場面で、「やっぱり簿記3級勉強しておいてよかった」とつくづく感じましたね。

地方自治体全体で言うと、平成27年の総務大臣通知により、地方公会計制度が導入されています。

地方公会計制度とは、複式簿記・発生主義を採用して、地方自治体が所有する資産・負債や資金の流れに関する情報を、総体的・一覧的に把握することを目的とされています。

これからの自治体運営では簿記を基にした公会計の知識がより重要になってくるでしょう。

②日商簿記3級は独学で取得しやすい、手軽に始めやすい

日商簿記3級は、入門レベルの資格のため、独学で習得できます。

勉強時間は50~100時間と言われています。

独学であれば、テキスト、過去問などで済み、学習費用を安く抑えられることができます。

あまりに難しくて勉強時間が必要な資格に比べて、独学で始めやすい資格ではないでしょうか。

資格の勉強にお金も時間もかけたくない!という方でも、簿記3級なら参考書と過去問だけで挑めるので始めやすいんです。

入門レベルとはいえ、私も役所に入庁してから20年間くらい勉強をしてこなかったため、最初は机で30分間テキストを読むの一苦労でした。

ちょっと高いハードルだったのが、頑張って続けられる理由だったのかもしれません。合格したときはとてもうれしかったです。

③日商簿記3級で勉強習慣を付けやすい、次の勉強のステップになる

始めは1日30分も続けるのに苦労していた勉強が、分かってくるようになると次第に楽しくなってきて、仕事が終わって家で勉強するのが習慣になりました。

独学は自分のペースで学習を進めることができ、無理なく勉強習慣を付けやすいのがメリットです。

日商簿記3級は、会場で行う統一試験は年に3回、ネット試験は随時、受験が可能です。

そのため独学では仕事の忙しさにより次の回で受けるなど、融通を効かせることができます。

日商簿記3級は、2級や地方公会計検定など関連する資格があります。

合格したときにはせっかく身に付けた勉強習慣を続けたいと感じ、次のステップに挑戦したいと思うでしょう。

今思えば、「勉強を継続する力がついた」ってことが大きな収穫ですね。

日商簿記3級の基本情報

第166回(2024年2月25日)の試験では合格率36.3%で、直近1年間は35%前後で推移しています。

私が合格したのは第147回(2017年11月19日)で合格率は40.3%でした。

現在は試験方式や試験時間が変更されたことが影響してか、私が合格した時より難易度が上がっているようです。

私の勉強時間

私はStudyplusというアプリで資格ごとの勉強時間を記録していますが、3級の勉強時間は54時間でした。

期間は6月から始めて11月の試験までの約半年間です。

最初は1日30分もできませんでしたが、徐々にペースをつかみ、試験直前では2時間くらい勉強していました。

勉強に慣れた今では、受ける資格の合格に必要とされる勉強時間に対して、平日2時間、休日5時間の一週間20時間、1ヶ月80時間を目安に計画を立てるようにしています。

最後に…簿記3級は「はじめの一歩」にピッタリの資格!

40代の私でも「独学で資格取得ができた!」という経験は自信にもなりましたし、次の資格にチャレンジしたい!という気持ちになりました。

日商簿記3級は受験チャンスも多く、何か始めてみたいという方にはピッタリです。

仕事でスキルアップを目指している公務員のみなさん!まずは気軽に簿記3級から始めてみてください。

仕事が終わった後のひと勉強で、明日の自分がちょっと成長するかもしれませんよ。

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